大城立裕 ・ Kyushu、Okinawa
大城立裕『カクテル・パーティー』ゆかりの地をめぐる — 沖縄・嘉手納と宜野湾
沖縄初の芥川賞受賞作『カクテル・パーティー』の背景にある米軍基地の実際の規模を、今なお存在感を消せない現地で体感する。
『カクテル・パーティー』は大城立裕による1967年の中編小説で、沖縄出身の作家として初めて芥川賞を受賞した作品です。沖縄戦後、1972年の本土復帰まで続いた米軍統治下の沖縄を舞台に、あるアメリカ人との友好的な付き合いが、自分の娘が米兵に暴行される事件をきっかけに崩れていく日本人男性を描きます。彼が起こす裁判は、冒頭のパーティーでどれほど和やかに「友情」が演じられていようと、占領下の法制度のもとで沖縄の民間人がいかに無防備であったかを浮き彫りにします。
占領下の沖縄を内側から描いた小説
大城は1925年、沖縄本島中部の中城村に生まれ、沖縄戦と、それに続く1972年の本土復帰までの27年間にわたる米軍統治を実際に生き抜きました——それは『カクテル・パーティー』が舞台とする世界そのものです。物語は米軍住宅地区内で開かれる親善パーティーの場面から始まり、日本人、沖縄人、中国人、アメリカ人の登場人物たちがその場限りの友好を演じます。物語が進むにつれてこの表面は崩れ去り、主人公は沖縄の人間が本当にその友情を必要とした瞬間に、それがどれほど簡単に消え去るかを思い知ることになります。
立ち寄り先1: 道の駅かでな — 小説が当然の前提としている基地の規模を目の当たりにする
小説の舞台として特定の建物が確認されているわけではありませんが、『カクテル・パーティー』を理解するということは、米軍が沖縄をどれほど占有しているかを理解することでもあります。それは作品が読者にとって既知の前提として扱っている現実であり、実際に目にするまで実感しにくいものでもあります。嘉手納町にある道の駅かでなは、稼働中の米軍基地を直接見渡せる日本で唯一の公共施設です。4階の展望フロアからは日本最大の米軍基地・嘉手納飛行場が一望でき、3階の展示室(2022年開設)では、戦前・戦中・戦後を通じた嘉手納町の歴史——今なお町の土地の約82%が基地に占有されているという事実も含めて——が紹介されています。
- アクセス: 那覇から車・タクシーで約30分。嘉手納への直通鉄道はないため、レンタカーかタクシーが現実的です。
- 知っておきたいこと: 展望フロアでは、戦闘機の離着陸を不定期に見て(そして聞いて)しまうことがあります。騒音が想定以上だと感じた場合は、落ち着いて学べる3階の展示室の方が適しています。
立ち寄り先2: 佐喜眞美術館(宜野湾) — 基地に奪われ、取り戻された土地
佐喜眞美術館は、普天間飛行場の敷地内にあった土地の一角に建っています。この土地はもともと館長・佐喜眞道夫氏の家系が所有していたものが戦後に基地として接収され、佐喜眞氏自身の交渉によって返還された後、1994年に美術館として開館しました。館内の中心作品は丸木位里・丸木俊夫妻(『原爆の図』でも知られる)による大型常設壁画『沖縄戦の図』。屋上への階段は、沖縄戦の終結を悼む「慰霊の日」である6月23日の夕陽に合わせて設計されており、普天間飛行場の滑走路を望む眺めも見どころです。
- アクセス: 那覇から車で約30〜50分。最寄りのバス停「上原」からは徒歩約5分です。
- 知っておきたいこと: 美術館自体は小規模で、沖縄本島中部という立地から嘉手納と同日に組み合わせやすいコースです。
旅の実用メモ
- 訪問に適した時期: どちらの立ち寄り先も通年で訪問可能ですが、6月23日の「慰霊の日」は佐喜眞美術館の屋上に特別な意味が加わる日です。
- 拠点にする街: 那覇。嘉手納・宜野湾どちらへ向かうにも実用的な拠点です。
- 原作について: 本作は大城立裕が1967年に発表した同名の中編小説「カクテル・パーティー」の原文です。
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